1983年に日本クロッケー協会(CAJ : The Croquet Association of Japan)が設立され、わが
国に世界標準のクロッケーを紹介して既に20年が経過しました。
実は、わが国にクロッケーが紹介されたのはこれが初めてではなく、最初は、明治維新後に
さまざまな西洋スポーツが導入された際、クロッケーもアメリカから紹介されました。このときの クロッケーは現在のものとはルール等が異なりますが、当時のイギリスやアメリカなど英連邦 諸国で行われていた、いわゆる世界標準の形で紹介されました。
なお、当時の書物ではクロッケーを『循環球』『クローケ』『クロケー』などと表現して解説して
いました。
その後、さまざまな経緯を経て、初期のクロッケーはルールや形式を徐々に洗練させて発展
していきましたが、わが国ではそれらの発展の恩恵をあまり受けず、次第に下火になっていき ました。
第2次世界大戦後、北海道でゲートボールが誕生しますが、これは、明治期に紹介された初
期のクロッケーのルールや用具を参考に独自にアレンジしたものといわれています。その後ゲ ートボールは、わが国のみならず、アジア諸国にまで多くのファンを獲得するまでに発展した事 は皆さんご存知の通りです。
また、一部の地域では『レクリエーション・クロッケー』と称したクロッケーが楽しまれています
が、ゲートボールとは違い、初期のクロッケーのルールや用具にかなり忠実におこなわれてい るようです。
このように、わが国では初期のクロッケーを基に多くの種類の派生型クロッケーが親しまれ
るようになりましたが、再度、この時代の本家本元の世界標準クロッケーを正式に紹介するた めに、本協会が誕生しました。
以来、国営昭和記念公園内の国内唯一のコートを拠点にさまざまな普及活動を推進するとと
もに、国際的には各国協会の連合組織である世界クロッケー連盟(WCF : World Croquet Federation)に加盟し、世界選手権への選手派遣や国際交流等の活動を実施してきました。
このたび、協会発足後20年を経て、各方面からの要請により、クロッケーに関する最新でか
つ正しい情報を集約・保存し広く公開する為に、公式ホームページを立ち上げることとなりまし た。クロッケーの普及が、年齢・性別を問わず、多くの人々にとって人生を豊かにする為の一 助となることを祈念する次第です。
なお、わが国のみならず各国でも、初期のクロッケーから派生したさまざまなゲーム・バリエ
ーションがあり、WCFでは各国協会に承認された国際標準ルールのゲームを正式には『アソ シエーション・クロッケー(Association Croquet)』と呼んでそれらと区別しています。
ただし、クロッケーの世界では、通常、特に断りが無い場合『クロッケー』とはこの『アソシエー
ション・クロッケー』のことを指していると考えて差し支えありません。もちろん、本ホームページ でも同様です。
(C)2022 The Croquet Association of Japan
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